お酒を造るという意味の「醸」という字について
お酒を造ることを「醸造」といいます。ところで「醸(かも)す」という言葉が噛み酒から来ているのをご存知でしたか?
口噛み酒はお酒の原型とも言われ、穀物を噛んで唾液と混ぜて自然の酵母で発酵させて作るお酒です。要はデンプンを唾液中のアミラーゼによって糖化させ、糖化した成分が天然の酵母によりアルコールに変化するのです。
「醸(かも)す」は「噛む」から来ているというのは、なるほどと感じてしまいますね。また、別の説としては農業博士の住江金之は著書『酒』(西ヶ原刊行会)にて、「醸す」は「かびす」から転じたものであると発表されたいるそうです。
発酵の観点から考えると後者の方が説得力があるのかもしれません。
ちなみに、噛み酒は世界中にあり起源は東南アジアだと考えられています。
日本でも神事で口噛み酒が巫女によってつくられていたそうですが、日本酒の直接の先祖かというとどうやら違うみたいです。
日本酒の歴史については掘り下げて勉強し、あらためてご紹介します。
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