「國酒等の輸出促進プログラム」について

以前にも内閣官房国家戦略室 編の「國酒等の輸出促進プログラム」の本についてご紹介しましたが、1/3ほど読みましたので途中経過の報告です。

概要は大きく3つ。
1.世界的日本食ブームなので、日本酒を絡めて重要な輸出品目に育てる。
2.日本文化の一翼を担う國酒の国際的認知度を高める。それを刺激に国内の市場も活性させる。
3.國酒は昔から伝わる地場産業の1つである。また、貴重な観光資源でもあるので、地域活性に役立てる

といった趣旨です。簡単にわかりやすくまとまっていて読みやすいですが、正直今更感はいなめない内容です。

それと、おそらくこれは蔵元をコアターゲットにして書かれて本ではないかと思います。それはいいのですが、大ぶろしきを広げているのでお酒に携わる人間が今後国際化・文化輸出にどう対応すべきかの指針が説明されていると思うのですが
今読んでいる段階では書かれていません。

加えて、この本に明言はされていないのですが、基本的には蔵元が主体となって
海外展開しましょうという内容だと思います。

しかしながら、これはちょっと無理があるのではないでしょうか。
確かに海外展開ができる蔵元はすでにやっていると思いますが、
それでも大半は国内消費に重点が置かれているのが現状です。
2020年度までに農林水産物・食品の輸出額を1兆円にするのが目標であり、國酒も
その中の対象であるのですが、では1兆円のうちのどの割合までが目標であるかが
書かれていませんでした。

これから読み進めて、お酒に関わる人たち流通の人間も含め、
國酒の国際化にどう対応すべきを読み解いていきたいと思います。

結局、国内の流通・販売対策はなおざりのような気がするのです。
この不安も読み終わるまでに解消してくれるでしょう。