日本酒・熟成古酒百科

日本酒の最高傑作である熟成古酒(長期熟成酒、ヴィンテージ日本酒)を啓蒙するサイトです。ワインにもまさる日本独自の文化である熟成古酒について語りましょう。蔵元自慢の熟成古酒・地酒もご紹介します。

熟成古酒と付き合う方法 熟成古酒の飲み方の提案

・熟成古酒は長期熟成を瓶で熟成させたタイプ、ホーロータンクで熟成させたタイプ、樫の樽などで熟成させた後、瓶で熟させたタイプなどがあります。

・瓶で熟成させたタイプの特徴はウイスキーのシングルカスクの様に混ざりけがない純粋なタイプが多いです。また、赤ワインのように、熟成中に澱が出てきますが、もともと日本酒の中に溶け込んでいたもので還元熟成の間に沈殿したものです。1週間ほどしますと澱は落ち着きます。

・瓶で熟成させたタイプには、特徴的な瓶内差という1本の瓶の中の味の変化がございます。澱が静まった後、グラスを10個から20個くらい並べておき、静かについでいきますと分子の軽い部分の上澄みから中汲み、澱に近い押し切りの部分まで色の薄くて上品な味わいの部分、調和の取れた中汲み部分、色調は強くダイレクトな香りが楽しめる押し切りの部分までグラデーションが楽しめます。

・熟成古酒には大まかに分けて、淡熟タイプ、中熟タイプ、濃熟タイプとあり、ワインの赤ワイン、ロゼワイン、白ワインにあたります。

・飲酒温度はのど越しを楽しむなら冷蔵庫の温度で冷で飲むのが美味しいです。低温の場合、熟成香が縮こまってしまうので緩やかに常温に変化していく途中に出てくる香りを楽しまれるのもよいでしょう。
常温冷やは香りが少し広がります。舌の上でお酒を転がしてすぐには飲み込まず熟成によって出てきたキンモクセイの香りや梨の花の香りなどを探してみてください。
ぬる燗の場合には、もっとも華やかな熟成香が広がります。熟成香の中にキャラメルやバニラ、ココナッツ、チョコレートなどの香りを探してみてください。とても楽しい時間になります。

・食べ物との相性からすみ、うるか、ふなずし、塩うになど熟成させたうまみの多い食材との組み合わせは抜群です。ぜひお試しください。

 

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