日本酒・熟成古酒の賞味期限について
日本酒の4合瓶、1升瓶などには出荷年月日というものが、記されております。
これは課税日時を記しています。
最近は醸造年度(酒造年度)やお酒を搾った日をvintage年とする考え方が増えてきました。
日本酒は最近でこそ四季醸造のメーカーもありますが、
もともと寒造りのため冬季に作られた酒を1年間販売することとなります。
また、特需に備えて酒をタンクに2年から数年分、熟成し貯蔵していることも
珍しいことではありません。
貯蔵し熟成させた酒と、新酒は舌触りも酔い心地も大きく異なるため
販売時に酒同士をブレンドすることもあるようです。
こうすることにより昨年の酒と今年の酒の差を少なくして
安定したメーカーの味を作り出していくようです。
日本酒メーカーの倉庫に行きますと、ホーローのサーマルタンク熟成、1升瓶熟成
(冷蔵庫熟成・常温熟成〔防空壕・土蔵〕)樫樽熟成などがございます。
どのように分けて熟成しているかは、造り、味わいから判断してこの酒の熟成には
積算温度が必要だろうから常温熟成にしようとか、この酒は繊細に造ったのだから低温でも氷温に近い温度にしようとか多種多様、様々な造りと熟成温度による味わいの差を作り出していくのです。
日本酒の賞味期限につきましては、「出荷から3ヶ月以内は味の変化が少ない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
熟成と賞味期限の問題は簡単には解決出来なさそうです。
熟成さすお酒には、信じられないような手間と考えられないような歩留まりの悪さ
そして、すけべな酒飲みの夢や幻なような予想調和・・・経験。
それが飲む者によっては感動し造り手と共鳴が起きたりいたします。
ワインの中には、200年、300年近い時間熟成させた酒も存在いたしますし
私も昭和元年から2年の間に製造されたであろう熟成古酒も持っています。、
そのように大切にされる酒は誰でも買えるお店の入り口には置いていません。
お店の奥の誰も来ないスペースにこっそりおいてあったりします。
3ヶ月に1回くらい『よしよしあるな』といやらしい笑みを浮かべて喜ぶのです。
実は酒販店の倉庫は酒飲みの宝の山です。
熟成とは一代25年100年は4代目で到達、200年では8代目に到達、
300年では12代前のご先祖様にお願いしなければ到達できない世界です。
ぜひ、幻の時間を楽しむ世界で共鳴や感動して頂ける事を祈念致します。