日本酒・熟成古酒百科

日本酒の最高傑作である熟成古酒(長期熟成酒、ヴィンテージ日本酒)を啓蒙するサイトです。ワインにもまさる日本独自の文化である熟成古酒について語りましょう。蔵元自慢の熟成古酒・地酒もご紹介します。

週末にご紹介のお酒はスーパーヴィンテージ日本酒 【神杉(かみすぎ)古原酒 昭和51年仕込】です。

ご紹介の「神杉 古原酒」はまさに幻の酒です。というのもこの仕様の古原酒はすでに販売を終了しており、おそらく市場には出ていないものです。
まさにヴィンテージ日本酒の名にふさわしいお酒といえるでしょう。

ラベルによれば、このお酒が仕込まれたのは昭和51年に仕込まれたそうです。
調べたところ、神杉酒造が古酒造を始めたのがまさにこの年、熟成古酒という文化が消滅しかけたこの時代に果敢に造られたお酒で、まさに記念すべき日本酒と言えるでしょう。
40年を迎えようとするこのお酒の味がどうなのか期待が否が応でもましてしまう。
コレクター垂涎の熟成古酒といえます。

酒米には新潟産の酒造好適米「五百万石」を使用し、アルコール耐性酵母というと特別に開発された酵母で発酵させ、
七年間酒蔵で深く眠らせた原酒です。アルコール分は20%以上で、透き通った琥珀色、老熟な香味がこのお酒の特徴です。
容器は光を遮断し、1度開封しても再度密封可能な容器を使用しましています。容器からも当時の意気込みを感じることができます。


原材料名     米・米麹・醸造アルコール
容量     720ml
アルコール分     20度以上21度未満

f:id:vintagesake:20140110091651j:plain



神杉酒造さんは今から200年以上前の1805年(文化2年)に創業の蔵元です。神杉という名の由来は日本最古の神社として知られる摂津の国(今の奈良県)の大神神社より拝名した大変由緒のある名前です。

神杉は三大杜氏とわれる「越後杜氏」「南部杜氏」「丹波杜氏」のひとつ、「越後杜氏」の流れを組んでいます。先々代の田中杜氏は、「越後の大滝」といわれた大杜氏に直弟子。麹の作り方や酒の造り方はもちろん、麹から伝わる情報……見た目、味、香りなど、持てる技術を惜しみなく後継に伝承したことがHPなどに紹介されています。

昭和60年代からは地元に根差した酒造りに力を入れて「愛知のお米と愛知の酵母で愛知のお酒を造り、まずは地元の人々にご愛飲していただこう」というコンセプトともとに酒造りがされているます。