日本酒・熟成古酒百科

日本酒の最高傑作である熟成古酒(長期熟成酒、ヴィンテージ日本酒)を啓蒙するサイトです。ワインにもまさる日本独自の文化である熟成古酒について語りましょう。蔵元自慢の熟成古酒・地酒もご紹介します。

2013-01-01から1年間の記事一覧

旨い日本酒の話・・・ 一段仕込みについて

通常、酛(もと)は1、2、3.5の割合で加水、麹米と掛け米をいれてお酒の量を増やしていきます。 一方、一段仕込みの場合は、酛に対して1割しか入れないことによって、 旨みや酸味を薄めずにお酒を造ります。 つまり、加水の量が少ないため、旨みが濃縮されて…

「熟成古酒 秋の販売会 2013」を開催いたします。

「熟成古酒 秋の販売会 2013」 日 時 2013年9月28日(土) 11時00分~17時00分 場 所 東京交通会館 マルシェ (屋外で屋根のあるイベントスペースです) (JR・東京メトロ有楽町駅徒歩1分、東京メトロ銀座駅徒歩3分) 概 要 熟成古酒を試飲し、その場で…

手間もコストもかかるけど…、旨いお酒 全麹仕込みの日本酒

お酒で「全麹仕込み」というのがあります。 わざわざ「全麹仕込み」とことわるくらいだから、普通のお酒と違うですが、 何が違うかご存知ですか? そもそも、お酒の主原料の1つ米麹は蒸した米に麹をつけて3~7日かけて造ります。 そして、普通の日本酒(「全…

日本酒に長期熟成酒文化が育たなかった理由。

以前、日本の熟成古酒文化が育たなかったのは、その時代の為政者や税制などに原因があったとご紹介しました。しかしながら、文化が育たなかった理由はそれだけではありません。実は熟成古酒文化が未発達だったのには、日本酒はお米を原料としていることや、…

本日は敬老の日

敬老の日にあやかってお酒を一銘柄ご紹介します。 東北銘醸株式会社の「初孫」です。 「初孫」のブランド名の由来は昭和の初めに蔵元の東北銘醸株式会社さんにご長男が誕生をしたのを機に「金久」から「初孫」に改名されたそうです。 おじいさんやおばあさん…

旨い日本酒ができるのは酵母のおかげ(2)

前々回に酵母の話を書きました。今回はその続きです。 お酒は酵母の生命活動の副産物であることは、前回ご説明した通りです。 これをもう少し掘り下げると酵母のもたらす発酵によって、お酒の資質は決定されます。言い換えると、お酒の香り、旨み、そして色…

2020年に飲むお酒「未来の古酒」

朝、目を覚ましてNHKにテレビのチャンネルを合わせたら、丁度、IOCのロゲ会長と安倍首相が調印(サイン)をしているところが放映されていました。現金なもので、それまでは関心が薄かったのですが、東京開催が決まると気分も上がりますね。(^O^)/2020年の自…

旨い日本酒ができるのは酵母のおかげ(1)

今まで熟成古酒にフューチャーして文章を書いてきましたが、今回は「日本酒・熟成古酒百科」らしく「日本酒」全般について書きたいと思います。 「お酒は生命(いのち)からつくられる。」 「お酒」「生命」と書くとちょっと感傷的になりすぎじゃない?と思…

長期熟成酒の「熟成香」と「老香(ひねか・ひねが)」について

熟成古酒の香りを表現するとき「カラメル」「ナッツ」や「シェリー酒」などの表現がよく用いられます。これら言葉は芳しい香りを表現し、お酒の魅力を引き立てて、人々の関心を熟成古酒への導いてくれます。しかし、熟成酒の香りは良いものばかりとは限りま…

ヨーロッパやアメリカを中心に評価が高い「達磨正宗」

「達磨正宗」はJALの国際線ファーストクラスのドリンクメニューにも載る古酒を代表するお酒です。表題にもあるとおり、とくに欧米での評価が高い日本酒のブランドです。 欧米での高い評価はワインやウィスキーなど、お酒を熟成させる技術が発達したヨーロッ…

熟成古酒(長期熟成酒)の魅力について

古酒の魅力は何と言っても、その「味わい」「香り」「彩り」ではないかと思います。これほど感覚を刺激するお酒も珍しのでないでしょうか。 =味=「甘味」「辛味」「酸味」「苦味」「旨味」などがバランスよく保たれています。日本酒の中で「苦味」が評価の…

平安時代の貴族がたしなんだお酒の話

日本人と日本酒は切り離して考えることはできません。 古い文献を探ってみると平安時代の「延喜式」には当時の酒造りの記録が残っていて、そこには水の代わりにお酒を使って仕込む「貴醸酒(きじょうしゅ)」の作り方が書かれていたそうです。 通常お酒を造…

濃熟タイプと淡熟タイプの熟成古酒

熟成古酒には大きく2つのタイプがあるのをご存知でしたか? ワインのような赤と白ではありません。 熟成古酒には「淡熟タイプ」と「濃熟タイプ」があるんです。 (「中間」もしくは「中熟」というタイプもありますが、今回は割愛します。) どうして「淡熟」…

品評会に出すためのお酒だった「吟醸酒」

「吟醸」というと今はごく当たり前の言葉になりましたが、実はこれ調べるてみると一般的に周知されるようになったのは、昭和50年からだそうです。 それ以前から清酒の「吟醸」という言葉あったのですが、特別な業界用語であり、この用語が一般化するまでは「…

日本酒の古くて新しい分野 熟成古酒について

世界に誇るべき日本の伝統文化「熟成古酒」 ワインや紹興酒に代表される世界の銘酒は、熟成させて香りや味わいを深めているの対して、日本酒にはこうした考えが根付かなかったのはなぜでしょうか?日本酒には長期熟成酒はないと思われている方もいまだに多い…